S君に捧げる曲

私よりひとまわりも若い友人が、満月の日に逝ってしまった。

土日はオリッシーのクラスを受けに東京にいた。
東京に行くと車の音やら、空が夜でも明るいのでなかなか寝付けない私。(神経がさえてしまうせいか)
土曜の晩は、レッスンで曲の振りもかなり詰め込んで頭がフル回転してたのと、時折雨も強く降ったりしてやっぱり寝つきが悪かった。

日曜の朝、主人にバス停に迎えに来てもらう時間の確認の電話をした。
なんだか声が暗くて、「悪いニュースがある。」といったのでまさかうちの猫か犬が死んだのか、、、と「何?」ときくと、、、「S君が死んだ」と、、、、。
S君は主人や友人と一緒に音楽をやってた仲間。ヴァイオリンを弾いていた。私はキーボードでMちゃんがコーラスにヴァイオリン、主人がギターヴォーカル。
あまりにも突然過ぎて、愕然とした。頭の中では「なんで!!!」とS君が死んだ、、、という言葉が繰り返されていた。とにかくこの日もレッスンを受けた。
でも気がつくとぼーっとしそうになり、S君のことを考えている。
なんとか必死でレッスンを終えて予定のバスで安曇野に帰った。
帰りのバスの中で誰かが「虹だ」というので見ると大きな虹がでていた。こんな大きな虹を見るのは久しぶりだ。バスが安曇野に近付くと、こらえていた涙が出てきた。

昨日はお通夜。
はじめてS君の家に行ってご家族に会った。
もう動かなくなったS君を見たらまた涙がこみ上げてきた。
友人たち一人一人がお線香をあげている背中を見ながら、私の頭の中では今習っているオッリシー曲の美しい旋律が流れていた。
S君はクラッシックのヴァイオリンをずっと弾いていたけど、私達とバンドをやるようになってアドリブで合わせたりとかもするようになってきた。
彼の奏でるヴァイオリンに音を合わせるのがとても心地よかった。
私は子供のころピアノを習ってて、でもずーっと何年も弾いてなかったんだけど、このバンドでキーボードをひくことになった。小中学校の時合奏したり、合唱の伴奏をしたことあったけどそれ以来誰かと演奏するなんてことはまったくなかったし、音楽も聞いて踊るばかりで演奏はしてなかった。
主人以外のメンバー3人はおとめ座。そのせいか?とても息があってた。
インド舞踊も見に来てくれたし、インド音楽にも興味を示してたのでCDをかしたりして、いつかヴァイオリンを弾いてくれたらいいな~なんて、思ってた。
バンドは1年くらい?の間に時々やった。このごろは主人も私もいそがしかったし、なかなか集まって音を合わせてあそんだりできなかった。彼も大学院に入って好きな数学の勉強をまた始めたし。
でも一月くらい前に会った時「もうやんないんですか?」なんてきかれて、暇になったらまたやりたいな~って思ってたのに、、、、。

今日のお葬式の会食の時に、彼の友人が1日の満月を携帯で撮った写真を見せてくれた。
なぜか何枚とっても大きなオーブのようなものがうつってしまったという。
不思議な、きれいな写真だった。

月を見るのが、月光浴が好きだったというS君。
月がさらってしまったのだろうか、と思った。

今の曲が踊れるようになったら、S君に捧げよう。
好きなことにはとことんはまって極めてしまうS君のように、とことん練習しよう。


なんだか家に帰ったらRCの曲で、昔中学生の時に気に入って何度も何度もきいていたあの曲を聴きたくなった。


S君さようなら。ありがとう。

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プロフィール
sunanda
sunanda
混沌とした神々の大地で生まれた祈りの舞、インド古典舞踊。
南インド古典舞踊「バラタナティヤム」を2000年より始め、01年より毎年渡印し04年にインドで初舞台。
2012年より東インド古典舞踊「オリッシー」をはじめ、繊細さと柔らかさ、力強さ、神聖さと生命力に溢れるその不思議な世界に魅了される。
インド舞踊の旅はまだまだ続く、、、、。
現在地元長野県安曇野を中心に、イベント、奉納、慰問など活動中。

インド舞踊生徒募集
問い合わせなど bnatyammio☆(☆を@に変えて)yahoo.co.jp

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